浜松市浜北区にある、浜松市発達医療総合福祉センター「はままつ友愛のさと」。
1992年に開設され、障がいを持つ方や子どものため療育・医療・相談・支援などを行う事業所が一体となった福祉施設です。先日、法人さまよりご相談を受け、訪問させていただきました。第一印象は福祉施設というよりも、文化施設か美術館にしてもおかしくないほどの外観です。
広々とした敷地内に、建物がRC棟・センター棟・木造棟・文化棟・体育館棟と分かれていて、三角屋根の外部通路でつながっています。建物が四角形でない上に、それぞれが規律正しく配置されていないので、まるで街並みのようでした。木造棟には子どもたちのための施設や事業所が配置され、多くの人が訪れるセンター棟には診療所や療育センターが配置されています。
体育館には、車いすバスケットボールにも対応可能な低く設置できるゴールが備わっています。確かに、障がいをもつ方がスポーツをできる場所は貴重だと痛感しました。
屋内には温水プールも。
体育館やプールは、センター利用者だけでなく、一般開放や団体さまへの貸し出しも行っているそうです。
様々な機能をもった建物群が、三角屋根の長いアーケードを介してゆるやかに繋がっており、そこに多くの人々が常に出入りする風景は、まるでひとつの「まち」を形成しているようでした。
1992年に開設され、中部建築賞や病院建築賞を受賞。すでに竣工から30年近くたちますが、建築としての素晴らしさは勿論のこと、多様なニーズにこたえるべく少しずつ利用形態を変えながら運営されていることが、少しづつ変化していく「まち」の自然な姿でもあると感じました。
近年、ご相談や利用者様が大変増えているとのこと、こういった施設のもつ役割がより重要になってくると思います。